ハンマードリルでコンクリートに穴あけって、大変?

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ハンマードリルでコンクリートに穴あけって、大変?

建築業界に携わっていない一般の方にとって、コンクリートという物質は非常に硬くて、コンクリートに穴を開けたり、またモノを取り付けるのはとても難しいように思われるのではないでしょうか?
しかし、技術の発達により、様々な道具が開発され、今では専用の電動工具と、コンクリート用のドリル刃を使用することで、大抵の状況においてコンクリートに穴を開けることができます。

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コンクリートに穴を開けるための工具は、大きく、振動ドリル、ハンマードリル、ダイヤモンドコアドリルなどに分けられます。

振動ドリル

振動ドリルは、その名の通り、取り付けたドリル刃が振動することによってコンクリートに穴を開ける機構の工具です。
ラチェットのカムによってドリル刃が前後することで振動を生み、その振動で打撃をすることによって、コンクリートに穴を開けていきます。

1回で打撃する力は弱く、その分数多く打撃をさせて穴を開けてきます。
そのような機構ですので、人の力で本体を押し付けないと、強い振動が生まれません。
ただ、道具内の機構は簡単な構造ですので、低価格で軽量な製品になります。

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<日立 振動ドリル DV 12V>

ハンマードリル

ハンマードリルも、その名の通り、取り付けたドリル刃をハンマーのように後ろから叩きつけることにより打撃を生み、その打撃によってコンクリートをハツリながら回転して穴を開けていきます。
1の振動ドリルと違い、叩きつける打撃が加わりますので、強い力で穴を開けることが出来ますので、より大きな穴を開けることが出来ます。
その分、振動ドリルより構造が複雑になりますので、重量は重くなり、価格も高くなっていきます。

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<ボッシュ ハンマードリル GBH 2-28DFV>

ダイヤモンドコアドリル

コアドリルは、ラセン形状の錐のような形状の刃(ツイストドリル)を使用するのではなく、パイプ状の丸い筒の先端に、ダイヤモンドを付けたダイヤモンドビットという刃を使用して穴を開ける工具です。
穴の外周部分のみを削ることによって、中心部をくりぬく工具ですので、より大きな穴を開けることができます。

コアドリル刃、パイプ状の刃の厚みだけを削っていくので、穴を開けている間は基本的に工具を動かすことができません。
最近では手で持って作業のできるコアドリルの工具もありますが、ほとんどのコアドリルがアンカーで穴あけ面に固定して穴あけ作業を行います。
そして、外周部分のみ削る機構のため、刃先が非常に高温になり、高温のまま切削を続けると、切れ味が悪くなったり刃の磨耗が早くなってしまいますので、水をかけながら穴を開けていく構造の製品が多いです。

そのような特徴を持つダイヤモンドコアドリルですので、安定するように重量が重く、機構も複雑ですので高価なものが多いです。
また、専用のダイヤモンドビットもダイヤモンドを使用しているので高価になります。

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<日立工機 ダイヤモンドコアドリル DC 120F3>

他にも、ハンマードリルで使用できるコアドリルなどもありますが、大きくは上記の3タイプに分類されます。
そして、基本的に、穴を開ける大きさによって、どのタイプを選ぶかを決めます。
小さな穴を開ける際は、振動ドリル、続いてハンマードリル、ダイヤモンドコアドリルの順に開ける穴が大きくなります。

  • 振動ドリルは、およそ8Φ程度まで、大きくても10Φまでの穴に使います。
  • ハンマードリルは、およそ25Φ程度まで、大きくても32Φまでの穴に使います。
  • ダイヤモンドコアドリルは、200Φ程度までのことがほとんどですが、機種によっては600Φ程度の穴を開けられるものもあります。

上記は、目安ですので、絶対にこの通りでなくてはいけない、というわけではありません。
参考程度にしていただければと思います。

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<マキタ ハンマドリル(六角シャンク) HR3811 シルバー>

以前はハンマードリルと言えばかなり重くて、アンカーを打つ際の穴あけとして使われる10~20Φ程度の穴を開ける際に、疲労度が高かったのですが、技術の進歩によって軽いハンマードリルでも打撃力が強くなり、大きな穴が比較的簡単に開けられるようになりました。

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<マキタ ハンマドリル(SDS マックスシャンク) HR4013C 青>

そして、刃を道具に取り付ける際のシステムが開発されたため、刃とドリルとの取付部分が滑って空回りすることも少なくなりました。
ドリルによって刃を取付けるシステムが違いますので、別のタイプの工具に取り付けるタイプの刃を購入しても、取り付けることが出来ません。
くれぐれも、どのタイプの工具に取り付けるか、きちんと確認してからドリル刃を購入して下さい。

次回は、そのシステムを紹介したいと思います。

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文責:加藤

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